昭和元禄落語心中 -深い業を背負った落語家（噺家）の一生-

2018年7月23日

こちらの記事ではアニメ「昭和元禄落語心中」のあらすじ、おすすめポイント、どんな人に合いそうか＆合わなそうか、そして公式情報なども紹介しています。(管理人主観によります）
アニメ「昭和元禄落語心中」の感想をざっくり述べるなら・・・

「話が重い。暗い。でもついつい観入ってしまった。。。」

1. アニメ「昭和元禄落語心中」を評価
2. あらすじ
- 2.1. こんな気分の時におすすめ！
3. おすすめポイント
4. ↓公式関連の情報はこちら↓
- 4.1. 「昭和元禄落語心中」を視聴可能な動画配信サービス

アニメ「昭和元禄落語心中」を評価

rakugoshinjuu_yakumo_shinigami-min — ©雲田はるこ・講談社／落語心中協会

管理人オススメ度・・・★★★★
明るく楽しい、ごく一般的な人気アニメとはならないと思います。
それでもストーリーのレベルが非常に高く、見応えのある作品です。
万人受けはしないと思いますので星４つです。

ジャンル
・ヒューマンドラマ

総話数　⇒　全27話（第1期 13話 + OVA 2話　、第2期「助六再び篇」 12話）

放送時期　⇒　第1期 2016年2月～4月、第2期 2014年1月～3月

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あらすじ

rakugoshinjuu_yakumo&yotarou-min — ©雲田はるこ・講談社／落語心中協会

時は昭和50年代。かつて娯楽の玉座にあった落語も、台頭してきた他の娯楽に圧され衰退の一途をたどっていた。
そんな中、刑務所へ慰問に訪れた「八代目遊楽亭八雲（はちだいめゆうらくていやくも）」の『死神』を目の前で聞いたチンピラ「強次（きょうじ）」は激しく感動してしまった。
強次は出所した足でそのまま八雲の元を訪れ、弟子入りを志願する。
これまで弟子を取らずにいた八雲であったが、考えあってか、強次に「与太郎（よたろう）」の名を与え付き人としてそばに置いた。

けれど弟子入りを果たして喜んだのも束の間。
与太郎はいつまで待っても八雲から落語を教えてもらえなかった。
そんな与太郎はある日、住み込み先の八雲宅で八雲の養女「小夏（こなつ）」と話す内、彼女の実の父であった「助六」の落語を学ひ始めることになる。
助六の芸風をすっかり気に入った与太郎は、八雲の高座での落語と助六の録音テープを頼りに独自で落語の練習を重ねた。

落語への熱意は決して無いわけではなかったが、与太郎は八雲の独演会で居眠りをしてしまう。
八雲から破門を言いわたされた与太郎は必死に懇願し、八雲が告げた三つの約束を守ることを誓い、どうにか弟子に復帰する。

rakugoshinjuu_hajimari-min — ©雲田はるこ・講談社／落語心中協会

八雲の言いわたした三つの約束とは・・・。なぜそんな約束を。
長い長い、八雲の半生の物語が与太郎と小夏に明かされる。

八雲のこれまでの人生。
それは落語と、小夏の父であった助六抜き語ることはできないものであった。

こんな気分の時におすすめ！

・仕事や人生、人間関係について考えたい。

おすすめポイント

rakugoshinjuu_yakumo&sukeroku-min — ©雲田はるこ・講談社／落語心中協会

この作品は「落語」中心に進められてこそいますが、基本的に笑えるものではありません。
じっとり。おどろおどろしい。静かなのに壮絶。
こんな言葉が似合う作品だと思います。

どこまでも等身大の人間が描かれ、喜びや幸福ももちろんあります。
反面、いわゆる醜い感情もそこには存在します。
一言では表しきれない明暗の入り混じった様々な感情とその間で葛藤する人間が描かれます。
よく言えば「一途」。
悪く言えば「不器用」。
そんな男の半生です。
「アニメを楽しみたい」というよりも、「文学作品を楽しみたい」というときのほうが合いそうです。

また、メインの語り部である八雲の声を務めるのは「エヴァンゲリオンのカヲル君」や「ケロロ軍曹のミツル先輩」でもお馴染みのイケメンボイス代表「石田彰（いしだ　あきら）」さんです。
今回もイケメン役ではありますが、暗い、老人などの一風変わった役どころです。
石田さん好きには八雲の語りだけでも観る価値十分かもしれません。
個人的には山寺宏一さん演じる助六の声のほうが好きです。
実力派声優陣が演じる落語家。
その落語家が全力で演じる落語。
演目によって異なりますが、その表現力は圧巻です。

2018年10月からテレビドラマ化ということですが・・・石田さんと山寺さんの演技が鬼気迫るほどなので、実写化は不安ですね・・・。